退職代行を使った日
7月の頭から職場に「辞めたいンゴ」と相談し上司と部長に放置プレイを食らっていた話を書きます。
本当はふせったーにあげようと思っていたんですが前後にソシャゲのキャラに狂ってる雄叫び怪文書だったので別のページがいいなあと思いました。
にっちもさっちもいかない退職手続きに「金で解決できる」という噂を聞きつけて退職代行に手を出した一人の人柱の話です。なお、あくまで個人の体験であり、全ての人に退職代行の使用をお勧めするものでは無いことをご了承ください。
○使用した退職代行と経緯
・依頼先:退職代行ニチロー
(運営元:日本労働調査組合)
・代行料 25,000円
・依頼理由:退職を上司や部長に相談し、就業規則により1ヶ月後の退職希望で面談をしたものの「抜けられるのは困る」「次の人が入るまでは無理」「人手が足らない」等で引き止められ、本部とも相談すると言われてから3週間音沙汰がなく、その間上司に声をかけてみても他の仕事で今は忙しいと取り合ってもらえなかったため。
本部の人事部に異動した知り合いになんとなく探りを入れてみたが、新しい人を雇う、人を送るという話は出ていないとのことで話が進んでいないこともわかった(もしかするともっと上の方で話があったのかもしれないが、新しい雇用や面接のセットアップは何も聞いてないとのことだった)。
【無料相談〜代行前】
①LINEでの無料相談(お友達登録からトークへ)
②LINEで「現在の状況」「勤務先(公務員かどうか)」「勤続年数」などを伝えながら、あとは個人的に気になることを質問
最初はテンプレートだが、途中から有人チャットに切り替わったのがわかる。
私はここで割とガッツリ就業規則や退職条項を引用しながら、退職が認められるか、有給の残日数が認められるか、代行対応は何日間有効か、交渉とはどのレベルか、など質問し回答頂く
※就業規則など事前に読んでおくなり、手元にあると良いと思う。
③休憩
(正式な依頼は別ボタンがあるので、迷ったらここで辞めることもできる)
④依頼決定、正式な申し込み
LINEのトーク画面から申し込みボタンを押し、申し込みを行う。別途メールで案内があるため、自分の情報を改めてシートに記入して提出(自分や所属先、人事担当の情報、代行にあたっての希望など)
⑤諸手続案内
ニチロー側で申し込み確認後、代行にかかる組合入会の契約書と、代行料振り込みについて案内される。どちらもネットで手続き可能。(ネット振込みにクレジットカードが必要なくらい)
⑥代行業務開始
振込みと契約書記入したら提出し連絡。ニチロー側で再度内容の確認が終わると、代行業務が開始。
⑦担当者との電話打ち合わせ
事前にLINEでお互い都合の良い時間を擦り合わせて、指定時間にニチローから電話が来る。
電話打ち合わせでは、当日の詳細な流れを確認。
私の場合だと
・代行日ニチローから職場への連絡が始業時間後なので、当日の朝まず本人で有給申請(休み欠勤の連絡)だけしておく
・退職理由(何か伝えるか、一身上の都合で押し切ってもらうかも選べる)
・これまで退職面談の経緯があれば共有
・貸与物の有無(職員証や保険証など、返却方法について確認する)
・退職届の郵送にかかる日数の確認
・私物があるか、代行日まで持ち帰れるか
・有給残日数と消化希望
・代行の際伝えてほしいこと(進行中の業務について、引き継ぎ資料の所在…)
など
【退職代行当日】
⑧代行当日の朝(本人がやること)
退職代行からの連絡が今回は始業時間後なので、まず今日欠勤する旨を自分で職場に連絡。この後はひたすら連絡待ち。
⑨退職代行からの連絡
この日の○○時頃連絡すると既に打ち合わせで聞いていたのでその時間をソワソワしながら待っていると、予定時間後に退職代行さんよりLINEで連絡。
「人事担当へ退職の旨を伝えました。有給残日数や特別休暇など確認して、退職日の確認をいただいてからまた連絡いただくことになりましたのでお待ちください」
この時点で、「退職自体は何も言われなかったのか…?」と愕然としました。私が上司と及んだ3週間のハード放置プレイとはなんだったのか。
このLINEに了解を返して、更に約1時間後、退職代行よりLINEで連絡。
「人事担当の方より連絡があり、有給残日数と夏季休暇を全て加味して、○月○日を退職日とすることで確定しましたのでご連絡します。なお、以下は退職届の提出について〜」
正味3時間の戦いで終わりました。
この後色々書面の手続きについて案内がありましたが、事務的なものなので割愛します(退職届の様式が郵送で来るから書いて出してね、保険証は退職日まで使えるから退職日後に別途返してね、など)。
揉めるとは思ってはいませんでしたが、こうして代行にお願いして見るとこちらの出る幕がなさすぎて戸惑うほどです。だからこその退職代行さんなのでしょうが、自分でどうにも出来なくて、金で解決できることなら金をプロに支払って任せなさいということですね。
アマチュアの1番の仕事はプロの邪魔をしないこと、とは誰の言葉か覚えてませんが真理だなとふと思い出しました。誰の言葉か知らんけど。
全体の流れはこんな感じです。
あとは何故この代行先を選んだか?を書いて後書きとします。
【何故ニチローを選んだか】
退職代行について調べたところ、運営元の種類で大雑把に三パターンあることがわかった。
・弁護士
・民間業者、企業
上の方がおおよそ代行料が高く、できる範囲も広い。特に企業が代行すると、単にメッセンジャーとして「退職の旨を伝える」だけで、有給の交渉や勤務先が渋ったり長期化した時の対応までしてもらえない(交渉権がない)場合もある。あとは単純に口コミや体験談を調べてみての印象も大きい。
※この辺りは個人で何をどこまで求めるか、勤務先、代行によって一概に言えないので、あくまでそういうこともあるんだ〜くらいに思ってほしいです。
私は元から価格もそれほど高くなく、とはいえ何かあった時のリスクも考えてど真ん中の「労働組合」運営を選びました。
労働組合なら団体交渉権があり、事前相談でも担当の方と社内規則を見て、まず退職にかかる有給申請は妨げられないだろう(有給消化不可の定めがない)、それでも揉めたらきちんとこちらの意思を交渉する、対応期間は代行から一年間である(当日に片がつかなければ継続対応するし、今後も備品返却や書面のやり取りで不明なことあれば間に入って問い合わせしてくれる)と確認しています。
具体的な候補としては、私の中ではまず「退職代行ガーディア○」と「退職代行ニチロー」があった。どちらも労働組合が運営元であり、これというトラブル歴もない。退職代行の設立年数などからしてもガーディア○が手堅い印象だったが、何故ニチローになったかと言えばそっちの方が若干安かったから。
あと全く個人的な感覚としてニチローのLINE相談をした際、こちらの問い合わせに対して何でもできます!やります!というのではなく、就業規則の確認を求めてきたり細かいところこちらにも確認を求めてくるのが信頼できた(出来ることの根拠をしっかり双方で確認できた。私がやたら突っ込んで聞きまくったせいでもある)。規則と照らし合わせて難しいところはきちんと「認められない可能性が高い」と伝えてくれたので、こちらも絶対に通したい要望とそうでないものを分けて整理し、対応の範囲に納得した。
これはガーディア○が悪いという話では全然なく、ガーディア○にはニチローほど深い相談もしなかったのでそもそも評価できません。寧ろ安い方(ニチロー)が手ごたえなければガーディア○に切り替えるつもりでした。
勿論仕事は辞めずに働くのが一番ですが、もし辞めたいのに辞められないという状況にある方は、使う使わないは置いておいても「こういう手段がある」というのは知ってるだけ損はないかなと思いました。
それでは久しぶりの夏休み、セミ取りに行ってきますのでさようなら。